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LTVとは?小さな会社が知っておきたい顧客生涯価値の考え方

LTVとは?顧客生涯価値の考え方

「新しいお客様を増やすことに、いつも追われている気がする」

そんなふうに感じたことはないでしょうか。

新規のお客様を獲得することは、会社が成長していくために欠かせません。ただ、それだけに頼っていると、毎月ゼロから売上をつくり続けることになり、なかなか気持ちに余裕が持てないものです

そんなときに知っておくと役に立つのが、「LTV」という考え方です。難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、実は小さな会社ほど意識しておく価値のある視点です。

今回は、LTVとは何か?そして事業にどう活かせるのか?をご紹介したいと思います。

目次

LTVとは?

LTVとは、「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれています。

かんたんに言うと、「一人のお客様が、取引を始めてから終わるまでの間に、どれくらいの売上をもたらしてくれるか」を表す考え方です。

たとえば、あるお客様が1回の取引で3万円のサービスを利用してくださったとします。これが1回きりのお取引であれば、そのお客様のLTVは3万円です。

でも、そのお客様が半年ごとに同じサービスを利用してくださり、それが3年間続いたとしたら。

3万円 × 年2回 × 3年 = 18万円

このお客様のLTVは、18万円ということになります。

同じ「3万円のお客様」でも、一度きりのお付き合いと長く続くお付き合いとでは、その方が会社にもたらしてくれる価値は大きく変わってきます

なぜ、LTVという考え方が大切なのか

「売上」というと、多くの場合「今月、何件契約が取れたか」「今月、いくら売れたか」に目が向きがちです。

もちろん、それも大切な指標です。ただそれだけを見ていると、「新しいお客様を、毎月ゼロから探し続けなければいけない」という状態からなかなか抜け出せません

一方で、LTVという視点を持つと、「一人のお客様と、どれだけ長く、良い関係を築いていけるか」にも目が向くようになります。

新規のお客様を増やすことと同じくらい、今いるお客様との関係を育てることも大切です。LTVは、その大切さを数字で捉えるための、ひとつの物差しだと考えていただけたらと思います。

小さな会社にとってLTVが特に大切な理由

新規のお客様を1人獲得するためには、広告費や営業活動など少なからずコストがかかります。これを「顧客獲得コスト」と呼びます。

一般的に新しいお客様を獲得するコストは、既存のお客様に継続していただくコストの5倍かかる、とも言われています。正確な数字は業種によって異なりますが、「新規獲得には、それなりのコストがかかる」ということは、多くの会社に共通する感覚ではないでしょうか。

戸塚

新規集客にかかるコストは広告費や新しいクリエイティブの制作費など、、、高額のものが多いイメージですよね

小さな会社では特に、広告費や営業にかけられる時間やお金にも限りがあります。
だからこそ、

  • 一度お取引したお客様に、なるべく長くお付き合いいただく
  • 一人あたりのLTVを、少しずつ高めていく

という視点を持つことが、無理なく売上を安定させるための大きな助けになります

LTVを高めるためにできること

LTVを高めるというと難しく聞こえるかもしれませんが、特別なことをする必要はありません。基本的には、次の3つの方向から考えることができます。

1. 一人のお客様に、長く利用し続けていただく

一度きりのお取引で終わらせず、継続してご利用いただける関係を築いていくことです。定期的なご案内や、アフターフォロー、継続しやすい料金プランなどが、ここにあたります。

2. 一人のお客様に単価の高いものをご利用いただく

必要のないものを無理に勧めるのではなく、お客様の課題に合わせて、より上位のプランや、関連するサービスをご提案することです。以前の記事でお伝えした「今のサービスの、次に必要になるもの」を考える視点が、ここで活きてきます。

3. 一人のお客様に他のサービスも合わせてご利用いただく

たとえばホームページ制作をご依頼くださったお客様に、更新・保守やSEOブログ運用なども合わせてご相談いただく、というようなことです。

いずれも、「もっと売る」ためというよりお客様の課題に、より深く寄り添っていくための視点だと捉えていただけたらと思います。

戸塚

お客様により喜んでいただけるものは何か?と考えられるとわかりやすいかと思います

LTVを高めるうえでWEBにできること

ここで、WEBが役立ちます。お客様との関係を続けていくためには、「その会社のことを、忘れられないでいること」がとても大切です。

  • ブログで、定期的に役立つ情報を発信する
  • メールマガジンやLINE公式アカウントで、季節ごとのご案内をする
  • SNSで、日々の取り組みや事例を発信する
  • ホームページに、よくあるご相談やサービス内容を、分かりやすくまとめておく

こうした積み重ねから「そういえばあの会社に相談してみようかな」と思い出していただくきっかけになります。

以前の記事でもお伝えした通り、ホームページやブログは「新しいお客様を集める場所」であると同時に、「今のお客様に、次のご相談先として思い出していただく場所」でもあるのです。

LTVは、新規集客の「入口」から始まっている

ここまで、「一度お取引が始まったお客様との関係を、どう続けていくか」を中心にお話ししてきました。


ただ、LTVを高めるための工夫は、実はお客様との出会いの前、つまり新規集客の段階からすでに始まっています。
というのも、どんなお客様に出会うかによって、そのあとどれだけ長くお付き合いが続くかが、大きく変わってくるからです。

例えば、価格の安さだけに惹かれて来てくださったお客様と、「この会社の考え方に共感した」「このサービスの価値がわかる」と思って来てくださったお客様とでは、その後の関係の続きやすさが、まったく違います

前者の場合、より安いところが見つかればそちらに移ってしまうかもしれません。
一方後者の場合は、多少の価格差があっても「この会社にお願いしたい」と思っていただきやすくなります。

つまり、新規集客を考えるときにも、「とにかく多くの人に来てもらう」ではなく「自社の価値をわかってくれる方に、出会っていただく」という視点を持っておくことが、結果としてLTVを高めることにつながっていくのです

「自社の価値をわかってくれるお客様」に出会うためには、特別なテクニックというより、日頃の発信の積み重ねで少しずつ実現できることです。

  • どんな想いでサービスを提供しているのか、ホームページやブログで伝える
  • 価格だけでなく、なぜその価格なのか、何が含まれているのかを、丁寧に説明する
  • 実際にご利用いただいたお客様の声や事例を、具体的に紹介する
  • 「こんな方に向いています」をわかりやすく伝える
  • 逆に「こんな方には合わないかもしれません」も正直に伝える


このような発信をしておくことで、ホームページやブログを見た段階で「この会社の考え方に合いそうだ」と感じてくださった方が、お問い合わせをくださるようになります

最初のご契約の時点から、すでに「価値観の合う→リピート見込みのお客様」との出会いが生まれやすくなります。新規集客とLTVは、別々のものではなく、入口からすでにつながっているのだと捉えていただけたらと思います

今日からできる!LTVの見直し方

最後に、小さな会社が今日から取り組める、3つのステップをご紹介します。

1. 今のお客様のLTVを、大まかにでも把握してみる

「よくお取引が続いているお客様」と「一度きりで終わってしまうお客様」がいる場合、その違いはどこにあるでしょうか。厳密な計算をしなくても、大まかな傾向をつかむだけで、見えてくるものがあります。

例えば、次のような形で書き出してみるのもおすすめです。

  • 継続してお取引しているお客様を思いつく限りリストアップしてみる
  • そのお客様が、これまでにどんなサービスをどのくらいの頻度・金額でご利用くださったかを振り返る
  • 逆に、一度きりで終わってしまったお客様も思い出せる範囲で書き出してみる

売上管理表やお客様リストがすでにある場合は、それを見返すだけでも効果的です。
特別なツールや、精密な計算式は必要ありません。「なんとなく、こういう傾向がありそうだ」という感覚をつかむことが、まず最初の一歩になります。

2. 「なぜ続いているのか」「なぜ一度きりなのか」を考えてみる

長く続いているお客様には、何か共通点があるかもしれません。
逆に、一度きりで終わってしまったお客様には、フォローが足りていなかった部分があるかもしれません。

例えば、こんな視点で振り返ってみましょう。

  • 継続しているお客様は、最初どんなきっかけでお取引が始まったか(ご紹介、検索、SNSなど)
  • 継続しているお客様に共通する業種や課題・担当者の方の考え方はあるか
  • 一度きりで終わったお客様には、その後こちらから何かご連絡をしていたか
  • サービス提供後、お礼やフォローの連絡をするタイミングはあったか

こうして振り返ってみると、「実は、ご契約後に一度もご連絡していなかった」「継続してくださる方は、最初のヒアリングを丁寧に行えたお客様が多い」など、意外な気づきが見つかることがあります。
うまく言葉にならない場合は、思いついたことをそのまま書き出してみるだけでも構いません。

戸塚

お客様との距離が近い場合は、実際に聞いてみるのも大いにアリです!想像やデータよりも生の声が一番の根拠になります。

3. 続けていただくための工夫を考えてみる

例えば、

  • お取引後に、お礼のメールやメッセージを送る
  • 半年に一度など、決まったタイミングで近況をお伺いする連絡をする
  • 季節のご挨拶やご案内を、メールマガジンやLINEでお送りする
  • 前回のご利用内容を踏まえて、「そろそろ〇〇はいかがですか」と、さりげなくご提案してみる
  • ご契約時の資料やホームページに、「その後もこんなご相談ができます」という案内を添えておく

こうした小さな積み重ねが「また相談してみようかな」に繋がるきっかけになります。
すべてを完璧にやろうとせず、まずはひとつだけ選んで無理のないペースで続けてみることが大切です。

まとめ

今回は「LTVとは?小さな会社が知っておきたい顧客生涯価値の考え方」というテーマでご紹介しました。LTVとは、「一人のお客様が、取引を通じてもたらしてくれる価値」を表す考え方です。

新規のお客様を増やすことに目が向きがちな中で、LTVという視点を持つことで新しいお客様を探すだけではなく「今のお客様と、どう関係を続けていくか」にも、自然と目が向くようになります

新規集客と既存のお客様との関係づくり。その両方をバランスよく大切にしながら、無理のないペースで事業を育てていっていただけたらと思います。

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